特別なこだわりを持って製作された(特に有名工房物)ペルシア絨毯は、一定年月を経て、なおかつコンディションの良い物だけがアンティーク絨毯と呼ばれています。コレクションや美術品、または投機目的で購入されるお客様もいらっしゃいますが、このようなアンティークの価値は、その時代のニーズによって変化していきます。
20世紀中期(ダビルサナイエ工房作)
オリーブ色の糸杉に挟まれた2本の柱を結ぶメフラブから吊るされたランプと、その下のハジハノム文様風の花柄が、濃紺のフィールド上に見事にマッチした作品です。
20世紀初期
古い更紗のモチーフを原型に、存在感のある大きな糸杉と二組の向かい合った鳥のデザインが印象的な逸品です。尚、イラン テヘランの国立絨毯美術館に同じデザインの作品が展示されています。
20世紀初期
バルジャステと呼ばれる技法で織られた非常に珍しい作品です。平織りの部分をベースに、図柄の部分はパイル織り(絨毯)が施されています。
20世紀後期
ペルシャの代表的なシャーアッバス・メダリオン・コーナーデザインですが、エスリムを全く取り入れず、花柄とパルメット文様だけでフィールドを埋め尽くした、重厚感のある作品です。
20世紀中「期
赤のカフサデ(無地の部分)が一際目を引く、代表的なケルマンデザインの作品です。
20世紀初期(タフタンチアン工房作)
年月を経た草木染の絨毯でしか表せない、至極の色彩を持った逸品です。ウールはマンチェスターウールを使用しているため、ビロードの様な感触が味わえます。
20世紀中期
現在のガズビンではもはや製作されていない高品質の作品です。あめ色のような光沢のある色彩は、草木染と年月の証です。